院試生活のあらまし(数学編)
さて,今回からは各科目ごとの対策を書いていきます.
まずは数学.
単に数学といっても,
線形代数学
ベクトル解析
と多くの分野があるのが数学の難しいところ.
レベルの低い(失礼!)大学では,すべての分野を履修できないとか,そもそも講義が開講されていないということもあるようです.
全ての分野を満遍なく対策するのがベストですが,勉強時間や専門科目との兼ね合いから,そこまで時間を割けないのがツライところです.
勉強法
1.まずは過去問から
例によって,東工大と首都大の過去問をチェック.
東工大は各分野から満遍なく出ている印象(適当).強いて言うなら微分方程式の出題頻度がやや高いか.
首都大は基礎的な問題が多い印象.一問目はほぼ100%微分の問題.線形は逆行列から固有値計算が多い.微方はほぼ毎年出ている.フーリエと複素は交互に出やすい…など.
過去問から傾向を把握したら,対策へ.
2.基礎知識を身に着ける
勉強を始めた時点で,数学のことはかなり頭から抜け落ちていました.高校レベルの微積もアヤシイくらいに.
このままではマズイ,ということで,
教科書に立ち返って,復習.
ひとまず基礎科目である微積と線形から復習を始めました.
とはいえ全科目全範囲をやると,院試に間に合わないのは明白だったので,
出題されている(される可能性の高い)ところのみ復習.
ということを心掛け,対策を行いました.
微積,線形,ベクトル解析に関しては,大学で使用したテキストを2,3周して,基礎的な計算を復習.
頻出の割に基礎に不安があった微方と,未学習(!)の複素解析,フーリエ,ラプラス変換は,
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みんな大好き,勉強の友 マセマ! で勉強しました.
難易度の割に出題頻度の低い偏微分方程式は捨てました.
「初学者にも分かりやすい」「基礎的な内容しか載っておらず,院試には不足」と賛否両論のマセマですが,個人的には,「ツールとしての数学を最低限勉強できれば良い」というのであればマセマで十分対応できると思います.別に数学者を目指してるワケじゃないしねぇ…
マセマの使い方ですが,
1.とりあえず通読し,概要を頭に叩き込む.(2,3日以内に読破)
2.演習問題を,本文(解答)を見ながら数周し公式の使いどころを頭に叩き込む.
3.その分野の過去問に取り組む.不明点があればその都度戻り,復習.
という具合に使いました.
1科目につき1週間で終わらせるくらいでいいと思います.
スムーズに進めるコツとしては,
分からないところがあってもあまり考えこまない
というところでしょうか.
院試対策をする上では,とにかく早さ重視
考えているヒマがあるなら周回数を重ねる.
というのが大事ですね.